第四大戦II

    世羽黙示録 第2章
  • 作家︰ 十文字 青
    イラスト:玲汰
  • 僕は、乙野さんの真意が知りたい。

    STORY

    鬼やグールなどの人外駆除を目的とする「浄化班」の一員、安条世羽。日々激しい戦闘の場に身を置く世羽にとって、予備校で一目惚れした乙野綴の存在は特別だ。彼女の一挙手一投足が気になり、つい目で追ってしまう。世羽はふとしたきっかけで綴と親しくなり食事するまでの関係になったが、時に積極的過ぎる彼女の行動は彼を疑心暗鬼にしてしまう。世羽は肚を据え綴に真意を聞こうと電話するが、彼に投げかけられたのは意外な一言であった。

    2024年8月15日ごろ発売
    本体価格790円+税

登場人物

安条世羽アンジョウ・セイウ

19歳。幼い頃に人外である鬼・由布鷹正に襲われ家族を失う。以降は鍛錬を積み、人類保存委員会に所属。下部組織である七十六浄化班に配属となり、人外を駆除する「実務」にあたる。コールネームは「ヨハネ」。最初の鬼に家族を奪われる事件を含め累計三回も人外勢力によるテロ事件に巻き込まれるが、いずれも生還する。その経験から「生存者(サヴァイバー)」という自らの特殊能力を意識しはじめる。自分は何があっても死なないのではないか……。

乙野綴オトノ・ツヅリ

19歳。世羽と同じ予備校に通う女の子。清楚な見た目で非常に可愛らしいが、好奇心が旺盛な一面も。世羽は彼女に好意を寄せているが、実は彼女も世羽に惹かれているようで、積極的にアプローチしてくる。

兎神静歌トガミ・シズカ

22歳。人類保存委員会所属。世羽と同じ七十六浄化班の常勤スタッフ。コールネームは「シズ」。世羽が師事していた兎神夕轟の娘であり、世羽にとって姉のような存在。「しぃーっ」、「あぁー」、「うぅー」といった声しか発することができない。この症状は先天的なものではなく、何らかの出来事がきっかけになっているはずだが、本人も覚えていない。人外駆除の時はマスクとバトルスーツに身を包むが、普段着はワンピースなどを着用している。

龍ヶ迫つぼみリュウガサコ・ツボミ

年齢不詳。いずれにせよ、童顔のため、かなり若く見える。人類保存委員会所属。現七十六浄化班班長。コールネームは「ドラゴン」。タイトなボンテージスーツの上に赤いコートを羽織り、ピンヒールのニーハイブーツという出で立ちで人外との戦いに臨む。指揮能力は折り紙付きだが、部下に対して生ぬるくはない。時代に逆行して厳しめである。

猫又ネコマタ

年齢不詳。アロヲと同じく人外だが、人類に与している。真の姿は年を経て尾が二つに分かれた雌猫だが、たいてい人間の若い女性に変身している。人類保存委員会に籍を置き、七十六浄化班に所属。常勤スタッフであり、コールネームは「ネコ」。世羽とはそれなりに長い付き合いで、彼女なりに親しみを持っているようだ。なお、彼女に親近感を抱かれた人間は、もれなくからかわれたり、ちょっかいを出されたりする。猫だけに。

鯨岡雷鳥クジラオカ・ライチョウ

25歳。東市警察署警備課渉外係。巡査。かなり怖くて近寄りがたい。無愛想ではあるが、無礼な態度をとることはあまりない。世羽の上司、龍ヶ迫つぼみとは見知った仲であるようだ。

由布郎女ユフ・イラツメ

鬼。人外。世羽の家族を惨殺した鬼・由布鷹正の妹。兄の件で逆白波アロヲを目の敵にしており、常に復讐の機会をうかがっている。また、その魔手は世羽に及ぶことも。鬼なので角と牙があるが、モデルのような体型で容貌は愛らしい。そのため、帽子を被っていればまず「鬼」と気づかれることはなく、人間社会に溶けこんで生活している。二挺の剣鉈を常時携帯。人外だけに人間離れした身体能力を誇り、何度も世羽を苦しめる。

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